サンタマリア・デ・グアダルーペ王立修道院(世界遺産登録:1993年)
エストレマドゥーラ州にあるグアラルーペは、スペインでは「スペインのバチカン」と呼ばれるくらい有名なキリスト教巡礼の都市です。
ここにあるサンタマリア・デ・グアダルーペ王立修道院は、スペイン最大規模を誇ります。
王家とゆかりの深いこの修道院の歴史は、13世紀にグアダルーペ河岸で黒い聖マリア像が発見された時に始まりました。
黒いマリア像は崇拝の対象になり、カスティリア王・アルフォンソ1世が、戦いでの勝利を祈願するためにわざわざグアダルーペまでやってきました。
そして、実際にアルフォンソは戦いに勝利し、聖マリアのおかげだと確信し、グアダルーペの町に大修道院を建設することにしました。
それと同時に、町をキリスト教の一大巡礼地にするために宿泊施設や病院なども整備していったのです。
サンタマリア・デ・グアダルーペ王立修道院が建てられたあと、首都マドリード周辺にはエル・エスコリアル王立修道院が建てられましたが、グアダルーペの修道院は王家の庇護を受け続けました。
グアダルーペの修道院は、14世紀から建設作業が始まり、その後数世紀に亘り作業が続けられました。
そのため、基本にゴシック様式があるものの、バロック様式やムデハル様式など、時代によって様々な建築様式が取り入れられています。
その結果、多様性のある建築物が完成し、その個性的な美しさが巡礼者・観光客を魅了しています。
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