スペインの世界遺産ナビ

グエル邸

グエル邸は、ガウディ初期の最高傑作といわれる個人邸宅です。

この邸宅を依頼したのは、バルセロナの実業家、エウゼビ・グエルです。

グエルは1878年に行われたパリ万国博覧会で当時、新人建築家だったガウディがデザインしたショーケースに目をつけました。

その才能をグエルはいち早く見抜き、すぐにガウディと連絡を取り、以来40年にわたり、グエルはガウディのパトロンとして、また良き友人として交流を深めました。

ガウディはグエルの知的で寛容な人柄を心から尊敬し、彼のために最高の邸宅を建築しようと決心しました。

そして、何枚ものデッサンを描き、最終的にはグエルが最も気に入ったデッサンを形にしていきました。

バルセロナ旧市街の脇道のようなところにあるグエル邸は、外観からしてとても地味な印象です。

しかし、地下1階、地上5階建(中2階含)の建物は、どこもグエルとガウディのこだわりで埋め尽くされています。

この建物で最も特徴的なのは、放射線アーチのデザインを多用したことです。

力学的に難しいこの建築手法のために、ガウディは何回も実験を重ね、それを見事にグエル邸に反映させました。

また、18本の塔がカラフルなモザイクタイルで彩られているのも大きな特徴です。

グエルはこの邸宅を大変気に入り、当初別館にする予定だった邸宅を本館とし、毎日のようにここでパーティーを開いていたとのことです。

スペインの世界文化遺産

スペインの世界自然遺産

スペインの世界複合遺産