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イベリア半島の地中海沿岸の岩絵(世界遺産登録:1998年)

イベリア半島の地中海沿岸の岩絵は、地中海沿岸地域のカタルーニャ、アラゴン、ヴァレンシア、カスティーリャ・ラ・マンチャ、ムルシア、アンダルシア地方にまたがる地域の山岳地帯で発見された、727もの岩絵群のことです。

これらの岩絵は、新石器時代(紀元前8000年~5000年頃)に描かれたものとされていますが、正確にはわかっていません。

しかし、その時代には既に写実的で色彩豊かな絵が描かれていたことがはっきりとわかり、歴史上大変貴重な遺跡群として評価されています。

これらの岩絵が最初に発見されたのは、1908年のことです。

アラゴン州テルエルで歴史家によって発見され、それ以降、石器時代の岩絵に関する研究が行われてきました。

ですから、この時代の岩絵が研究されているのは、ここ100年のことです。

岩絵の殆どは岩壁に描かれていますが、一部洞窟に描かれたものもあります。

それらの絵画は、赤・黒・黄色などの染料で生き生きと描かれており、主に猟銃生活の光景がテーマになっています。

また、一部には宗教儀式に使用したと思われる絵もあります。

これらの岩絵から、その当時の生活ぶりを詳細に知ることができるものとして期待されています。

この世界遺産に登録されている範囲は、スペイン領土の実に50%にもおよぶ地域なので、地中海沿岸を旅する機会があれば必ず岩絵群のいずれかを見ることができるでしょう。

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