アランフェスの文化的景観(世界遺産登録:2001年)
アランフェスは、マドリード州にある緑豊かな都市で、中世以来、王家ゆかりの地です。
アランフェスに初めて王族が移り住んだのは、15世紀のことです。
この時、カトリック両王(フェルナンド2世とイザベル1世)がこの地を王領地に定めました。
16世紀には、フェリペ2世により、王宮が着工しました。
そして、フェルナンド4世は周辺地域を開発し、町を築きました。
王宮は美しい庭園に囲まれており、豊かな自然美と建物が見事に調和しています。
そのことから、2001年「アランフェスの文化的景観」として世界遺産に認定されたのです。
ですから、王宮、庭園を個々に見るのではなく、それら全体を構成している景観そのものが非常に美しく、現在では観光客の人気スポットになっています。
王宮は、1561年に着工し、1778年に完成しました。
総部屋数が300にもなる大規模なバロック様式の宮殿で、中はルネサンス様式で統一されています。
豪華さが特徴のバロック様式の特徴がよく出ていて、輝かしい美しさが人々を魅了し、王宮周辺は「スペインのベルサイユ」とも呼ばれています。
王宮を囲む庭園には、王宮正面にある「バルテレ庭園」、タホ川と人工の川が囲む「島の庭園」、ネオ・クラシック様式の狩猟館がある「プリンシペ庭園」など、多くの庭園がそれぞれの個性的美しさを奏でています。
王宮周辺をただ散策するだけでも、素晴らしい時間が過ごせそうです。
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