スペインの世界遺産ナビ

アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術

アルタミラ洞窟は、カンタブリア州のサンティリャーナ・デル・マールという町にあり、旧石器時代の壁画が非常に有名です。

この壁画を発見したのは、ピクニックで偶然、この界隈を通りがかった父娘です。

1879年に発見されましたが、その壁画があまりに素晴らしく写実的で、最初は旧石器時代のものとはなかなか認められませんでした。

しかし調査により、アルタミラ洞窟にある壁画は紀元前35000年~11000年前のものであることが明らかになりました。

ある評論家は、「第四紀のシスティーナ礼拝堂のようだ」といい、これらの壁画を絶賛しました。

洞窟の長さは270mほどで、牛、馬、トナカイなどの動物を中心にした壁画が930もあり、現存しています。

これらの壁画は近世に至るまで発見されなかった分、湿気などで劣化が激しくなっており、現在実物を見ることはできません。

しかし、原寸大のレプリカが世界3ヶ所にあり、そのうちの1つは、日本の志摩スペイン村内にあるハビエル城博物館で見ることができます。

1985年の世界遺産登録の際には、アルタミラの洞窟のみが単独で認定されました。

しかし2008年には、カンタブリア州、アストゥリアス州、バスク州にまたがる地域で合計17箇所の壁画群が追加登録されました。

尚、アルタミラ洞窟では、旧石器時代の焚火跡も発見されており、旧石器時代の遺産を壮大なスケールで見ることのできる物件です
(世界遺産登録:1985年、拡大:2008年)

スペインの世界文化遺産

スペインの世界自然遺産

スペインの世界複合遺産