サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ(世界遺産登録:1999年)
スペイン本土から南へ約1,000km、アフリカ大陸北西岸にスペイン領カナリア諸島があります。
7つの島からなる群島で、自然に溢れるところです。
その中で最も大きなテネリフェ島に、スペインがこの地域に初めて造った都市「サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ」(通称=ラ・ラグーナ)があります。
ラ・ラグーナの町は、16世紀以降今に至るまで、変わらない中世後期の楽園の光景を形成していて、市街地全体が世界遺産に登録されています。
スペインが初めてカナリア諸島に都市を築いたのは、1496年のことです。
コンキスタドールのアロンソ・ルーコにより町の整備が進められ、1510年にはカナリア諸島の中心都市になりました。
町には要塞を建設せず、開放的な様式が取り入れられました。
しかし実際に、対抗勢力がなかったわけではありません。
地元には先住民のグアンチェ族がいたので、彼らの土地に侵略したことになります。
しかし、スペイン人は、彼らとうまく融和することを選び、このことで、町は戦いもなく発展することができたのです。
1701年にはラグーナ大学が設立され、町には学生も多く集まるようになりました。
現在のラ・ラグーナの景観美は、500年の時を隔てた現在も変わらないもので、訪れる人々全てを魅了し続けています。
町には中世後期に建てられたカトリック教会も多く残っており、景観の美しさをより引き立てています。
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