ヘラクレスの塔(世界遺産登録:2009年)
ヘラクレスの塔は、ガリシア州最西端、アンタブロ湾沿いの都市ラ・コルーニャにある世界最古の灯台です。
建設されたのが2世紀頃ということですから、2000年近く存在する建築物であり、現在では町のシンボルと市民に愛されています。
この塔を造ったのは、ローマ帝国です。
当時の最先端建造技術と天測航法を駆使し、石を積み上げて造りました。
この時代に既に2000年もの耐久性を備える建造物が造られたということは、信じられないことでしょう。
しかも、現在でも現役の灯台として使われています。
60メートルの崖に立つこの塔の高さは、30メートルを越えるものでしたが、1788年~1791年には軍事技師、ウスタキオ・ジャンニーニによってもう1層加えられ、現在では55メートルの高さがあります。
「ヘラクレス」という名称がついた由来には、ギリシャ神話の王ゼウスの息子ヘラクレスから取られたという話や、戦争から市民を守った英雄伝説に由来する、という説など諸説ありますが、現在でもはっきりしたことはわかっていません。
ヘラクレスの塔は、1層目が四角形、2層目が八角形、3層目が六角形そして最上層が円形と各層ごとに違った形を持ち、非常にユニークな外観を持ちます。
最西端に位置することからローマ人に「地球の果て」「死の海岸」などと揶揄されていましたが、現在では訪れた人全てを魅了するモニュメントです。
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