サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院(世界遺産登録:1997年)
ラ・リオハ州の町サン・ミジャン・デ・ラ・ココージャには、世界遺産に登録された2つの修道院があります。
それぞれ「ユソ修道院」「スソ修道院」といい、両方は互いに関連する建築物です。
先に建てられたのは、スソ修道院です。
この修道院は、洞窟にこもって40年間隠居生活を送った聖エミリアヌス(サン・ミジャン)を称え、10世紀頃に建てられました。
この修道院はロマネスク様式の簡素なもので、11世紀に新たに設けられた聖オリア礼拝堂に面して建てられています。
ここには、聖エミリアヌスの墓、サン・ミジャン祈祷所などがあり、聖エミリアヌスが永眠する場所です。
スソ修道院は、カスティリャ語最古の文献が発見されたところとしても知られています。
ユソ修道院は、1050年頃に建築されました。
その後荒廃した時期がありましたが、16~18世紀にルネサンス様式とゴシック様式で再建されました。
現在残る建物は、その当時のものです。
ユソ修道院はスソ修道院に比べると規模が大きく、美術館や図書館が置かれています。
特に、図書館には1,800冊あまりの蔵書があり、これらは歴史的に重要な文献が非常に多く、中世初期の歴史を後世に伝えるものとして大切に保管されています。
ユソ修道院もスソ修道院も、共に聖エミリアヌスを称えて建てられた修道院ですが、それぞれの時代によって建築様式や中の構造が違うので大変興味深いところです。
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