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バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院

モデルニスモの巨匠と言われたドメネク・イ・モンタネーは、彼が活躍する当時では地元バルセロナでガウディよりも有名な建築家でした。

そして、彼が手掛けたバルセロナにある2つの建築物「カタルーニャ音楽堂」と「サン・パウ病院」が、世界遺産に登録されています。

建築学校を抜群の成績で卒業したモンタネーは、人望も厚く、何よりも優雅で優れた建築物を造ることで有名でした。

「カタルーニャ音楽堂」は、そんな彼の作品の中でも、最も美しいと言われている建築物です。

2階建てで、赤レンガの色調の外観を持つこの音楽堂は、国内随一の歴史を誇る、クラシック音楽のコンサートホールです。

中に入ると、正面入り口には、合唱団をテーマにした見事なモザイク画があります。

その描写は本当に写実的で、モザイクで作ったとは思えないほど表情が生き生きとしています。

コンサートホールは数多くのシャンデリアやステンドグラスで装飾がされていて、まばゆいばかりの輝きです。

「サン・パウ病院」は、地元の銀行家、パウ=ジルの要望によって建てられました。

当時のバルセロナには信頼できる総合病院がなかったために、ジルは病院を造ることにし、モンタネーに建築を依頼したのです。

こちらは患者の病状を何よりも考慮し、ピンクや黄色などの優しい色調をベースにした建物を築き、病棟も威圧感を与える巨大なものにせず、48棟に小分けにするという配慮がされています。
(世界遺産登録:1997年)

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