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タラゴナの遺跡群(世界遺産登録:2000年)

スペイン最大の都市の一つであるバルセロナから西南西に約80km行くと、タラゴナという湾岸都市があります。

ここは、ローマ時代にイベリア半島の中心として栄えた都市のひとつです。

紀元前218年、この地は古代ローマ帝国の植民都市になりました。

イベリア半島におけるローマ勢力は、半島を3つの地域に分割し、統治しました。

セビリャを中心とするベティカ地方、メリダを中心とするルシタニア地方、そして、タラゴナを中心とするタラコネンセ地方です。

タラゴナはタラコネンセ地方の中で、行政、貿易の中心地として繁栄し、一大都市になりました。

そのことで多くの人が居住するようになり、紀元前1世紀には人工が100万人を越えていたといわれています。

古代ローマ帝国は、大都市タラゴナに次々と公共施設を建造し、その中で、大聖堂やローマ水道橋、バラの凱旋門、円形闘技場、円形野外競技場などの19箇所が、世界遺産に登録されました。

これらの世界遺産を構成する建築物は、保存状態が良かったことから、現在も古代の佇まいがそのまま受け継がれています。

タラゴナには古代ローマの遺跡だけでなく、古くからあるユダヤ人地区も現存いていて、イベリア半島における古代史の多様性を直に堪能できるところです。

一大観光都市バルセロナから電車で1時間の距離ということもあり、年間を通して観光客が数多く訪れています。

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